【名刺発注業務は“現場の叫び”が届かない】約8割の担当者が負担を実感も、経営者の関心は希薄な実態が明らかに

名刺発注業務をどの程度負担だと感じますか?というアンケート結果の円グラフ。DX化していない企業の担当者の79.5%が負担を「感じている」と回答している。(2025年7月 株式会社オンデオマ調べ)

名刺発注業務をDX化していない企業の①人事総務などの担当者と②経営者のそれぞれを対象に、「名刺作成における非効率とDX化の導入障壁」に関する調査を実施しました。

名刺の発注業務をみてみると、人事異動やイベント対応など、名刺が急ぎで必要になる場面は意外と多く、そのたびに現場は「ミスが怖い」「確認が追いつかない」「納期に間に合わない」と慌ただしくなりがちです。

そのような実態の中で、名刺発注業務はDX化が有効であると考えられますが、実際に進んでいないのが現状です。
名刺発注業務のDX化が進まない要因は、現場と経営者の温度感の差に問題があるのではないかという仮説が浮かびます。

そこで実施した、「名刺作成における非効率とDX化の導入障壁」に関する調査結果を報告いたします。

調査概要:「名刺作成における非効率とDX化の導入障壁」に関する調査
【調査期間】2025年7月10日(木)~2025年7月11日(金)
【調査方法】PRIZMA(https://www.prizma-link.com/press)によるインターネット調査
【調査人数】1,040人(①511人/②529人)
【調査対象】調査回答時に名刺発注業務をDX化していない企業の①人事総務などの担当者と②経営者と回答したモニター
【調査元】株式会社オンデオマ(https://www.houjin-meishi.com/)
【モニター提供元】PRIZMAリサーチ

名刺発注業務でよくするミスは「役職・氏名以外の誤字・脱字」

はじめに、名刺発注業務をDX化していない企業の人事・総務・名刺発注業務担当者に、名刺発注業務でのミスの経験についてうかがいました。

名刺発注業務でのミス経験に関する棒グラフ。「役職・氏名以外の誤字・脱字」が62.8%、「役職・氏名などの間違い」が56.8%など、多くの項目で半数以上がミスを経験している。(n=511人、株式会社オンデオマ調べ)

「名刺発注業務でどのようなミスをした経験があるか」と尋ねたところ、項目別で以下のような回答結果になりました。

■役職・氏名以外の誤字・脱字があった(62.8%)
■役職・氏名などの間違い(56.8%)
■校正反映前の情報で印刷を進めた(43.8%)
■デザインやレイアウトのズレ(53.0%)
■必要な日までに納品が間に合わなかった(50.9%)

名刺は企業の顔でありながら、誤字・脱字やデザインのズレ、校正反映前の情報での印刷といった基本的なミスが頻発していることが明らかになりました。これらは作業フローの複雑さや確認体制の不備が影響している可能性があります。

では、名刺発注業務において、時間がかかると感じる工程は何なのでしょうか。

名刺発注の課題に関する2つのグラフ。時間がかかる工程は「校正の確認や修正作業(47.0%)」が最多で、急な発注で困った経験が「ある」と回答した割合が約7割を占めている。(n=511人、株式会社オンデオマ調べ)

「名刺発注業務のどの工程に時間がかかると感じるか」と尋ねたところ、『校正の確認や修正作業(47.0%)』が最多で、『名刺情報の入力(43.3%)』『上司の承認や確認(41.3%)』となりました。

発注前段階の「確認」や「入力」などに多くの時間が費やされていることが示されました。
特に、校正や承認などは、人を介する工程であり、関係者のスケジュール調整やレスポンスの遅れが蓄積されやすいといえます。

また、「急な名刺発注業務に対応できず困った経験」について尋ねたところ、約7割が『頻繁にある(21.3%)』『たまにある(52.6%)』と回答しました。

名刺発注が突発的に発生する状況もあることから、平常時の運用体制だけでなく、イレギュラー対応の柔軟性が問われていると考えられます。

繁忙期の名刺トラブル1位は「校正の遅延」!

次に、1年の中で大量の名刺作成が必要な時期について、引き続き名刺発注業務をDX化していない企業の人事・総務・名刺発注業務担当者に聞きました。

大量作成のタイミングと繁忙期のトラブルに関するグラフ。作成時期は「年度末・年度はじめ(45.6%)」が最多で、トラブルは「校正の遅延(31.1%)」が最も多い。(n=511人、株式会社オンデオマ調べ)

「1年の中で大量の名刺作成が必要なタイミング」について尋ねたところ、以下のような回答結果になりました。

『新卒入社時(4月前後)(41.9%)』
『年度末・年度はじめ(3月・4月)(45.6%)』
『中間期(9月・10月)(33.5%)』
『展示会・イベントの開催前(28.0%)』
『年末年始前後(11.6%)』

年度替わりや人事異動、新卒入社など、社内外で人の動きが活発になるタイミングに名刺発注が集中していることがわかります。
特定の月に業務量が一気に増えることで、通常の体制では処理が追いつかない事態も想定されますが、繁忙期の名刺発注業務でどのようなトラブルが発生したことがあるのでしょうか。

「繁忙期の名刺発注業務で発生したトラブル」について尋ねたところ、『校正の遅延(31.1%)』『必要な日までに納品が間に合わなかった(28.0%)』『発注漏れ(27.4%)』が上位になりました。

これらの回答から、繁忙期において承認や確認プロセスの停滞が業務全体に影響していることが読み取れます。
特に、『校正の遅延』は他の工程に波及しやすく、「納品遅れ」や「誤った内容で作成する」といった二次的な問題を引き起こす要因にもなり得ます。

そのようなトラブルが発生するケースもあることから、どの程度の方が名刺発注業務を負担だと感じているのでしょう。

名刺発注業務の負担度に関する詳細な円グラフ。「やや負担だと感じている」が55.0%、「非常に負担だと感じている」が24.5%を占め、約8割の担当者が負担を感じているデータを示している。(n=511人、株式会社オンデオマ調べ)

「名刺発注業務の負担感」について尋ねたところ、『非常に負担だと感じている(24.5%)』『やや負担だと感じている(55.0%)』と回答し、約8割が負担を感じている結果となりました。

名刺発注業務が、ストレス要因となっている様子がうかがえます。

経営者の約8割はDX化の必要性を感じていない?現場が感じる課題との認識の差が明らかに

名刺発注業務における現場の課題などがわかりましたが、経営者にはどこまで届いているのでしょうか。

ここからは、名刺発注業務をDX化していない企業の経営者にうかがいました。

経営者を対象とした2つの円グラフ。名刺発注の課題について「現場から全く報告を受けていない」が63.7%、DX化の必要性について「あまり・全く必要ではないと思う」が計75.4%を占めている。(n=529人、株式会社オンデオマ調べ)

「名刺発注業務の課題や負担について、現場から報告を受けたことはあるか」と尋ねたところ、約8割が『あまり報告を受けていない(21.2%)』『全く報告を受けていない(63.7%)』と回答しました。

この結果は、現場と経営者の間に認識のギャップが存在することを示しています。
名刺発注業務は比較的小さなタスクとして扱われやすいため、現場側も改善要望として声を上げにくい空気があるのかもしれません。
結果として、非効率やトラブルが慢性化していても放置されやすく、根本的な改革に結びつきにくい構造が形成されています。

では、名刺発注業務のDX化が必要だと思う経営者はどの程度いるのでしょうか。

「名刺発注業務のDX化は必要だと思うか」と尋ねたところ、約2割が『とても必要だと思う(5.1%)』『やや必要だと思う(19.5%)』と回答しました。

「必要だと思う」と回答した方が一定数いるものの、「必要ではない」と否定的な意見が7割以上を占めました。
名刺発注業務は、「今のままでも何とかなっている」という認識が広く浸透しており、改革の必要性を実感しづらいのかもしれません。

実際に、どのような理由で名刺発注業務をDX化していないのでしょうか。

名刺発注のDX化に関するグラフ。DX化していない理由は「コストがかかりそう(34.0%)」が最多。理想のツールの条件は「操作が簡単で直感的にできる(34.6%)」が最も多く挙がっている。(株式会社オンデオマ調べ)

「名刺発注業務のDX化をしていない理由」について尋ねたところ、『コストがかかりそう(34.0%)』『現状の業務フローで不便を感じていない(25.5%)』『手間と時間がかかりそう(22.7%)』が上位になりました。

導入後の利便性や効率よりも、導入過程での負担感といった短期的なコストへの懸念が勝っている構造といえます。
特に「現状で不便を感じていない」という認識は、改善提案が進まない要因の一つです。

では、名刺発注業務をDX化するとしたら、どのようなツールを理想とするのでしょうか。
名刺発注業務のDX化について『とても必要だと思う』『やや必要だと思う』と回答した方に聞きました。

「名刺発注業務における理想的なDXツールの条件」について尋ねたところ、『操作が簡単で直感的にできる(34.6%)』が最多になり、『ミス防止機能がある(33.1%)』『承認フローがスムーズ(28.5%)』となりました。

導入における心理的ハードルを下げるには、直感的な操作性やヒューマンエラーの抑制がカギとなることが示されました。
特定の専門知識を必要とせず、誰でも使えることが導入成功の重要な前提条件となるでしょう。

【まとめ】名刺発注業務における負担は可視化されず、改善は後回し…DXの導入障壁に潜む課題が浮き彫りに!

今回の調査で、名刺発注業務における非効率やトラブルは、業務工程の細部に潜んでおり、それが現場担当者の大きな負担となっている実態が明らかになりました。

名刺発注業務のミスとして、「誤字・脱字」「デザインのズレ」など、目に見えるミスが頻発しており、これは確認・承認・情報入力といった各プロセスが分散的に行われていることが背景にあります。

また、業務のピークが特定の時期に集中することで、突発的な対応を強いられる場面も多く、それに起因するトラブルの発生率が高くなる傾向も見られました。

さらに、こうした負担や問題が現場では明確に意識されているにもかかわらず、経営者には届いていないという構図も明確になりました。

一方で、名刺発注業務のDX化の必要性を感じていない経営者は約8割となり、「コストがかかる」「現状に大きな不便を感じていない」「手間と時間がかかる」といったことが、ツール導入の障壁になっていることがわかりました。

導入のコストや作業工数に対する不安、既存の取引先との関係維持など、短期的なデメリットが強調されることで、長期的なメリットが見えにくくなっている状況です。

名刺発注業務で求められる機能として、「操作の簡便さ」や「ミス防止機能」「承認フローがスムーズ」などが上位になったことから、DX化するためには、業務フローと課題の可視化、そして「誰が使っても困らない」仕組みが求められるのではないでしょうか。

調査で明らかになった問題点を解決できるDXツール
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